2025年5月5日月曜日

澁澤龍彦さんの文庫本(「ドラコニアの夢」)を読了

「ドラコニアの夢」(角川文庫・澁澤龍彦著)を読了。

巻末に「泉鏡花」をテーマとした三島由紀夫さんとの対談「鏡花の魅力」を収録している他、澁澤龍彦さんの縦横無尽なエッセイが散りばめられている。

ヨーロッパ方面の作家やその作品の名前が次々に言及されて、本棚にそれらが入っているとニヤッとしながらついまた手に取りたくなるものの、いざ手にしてページをめくってみるとこれから読み返すのはちょっと億劫。かつて一度目を通して、それでもう十分という気分で満足してしまって本棚に入れてあるからだ。この本で言及される作家さんたちの大半の作品も・・・。

いずれ読みたいと考えていたけれど、実際にはまだ買わないでいたまさに泉鏡花さんの本などは、これをきっかけにぜひとも1冊くらいは目を通したいとは思う。いや、「高野聖」が収録されている岩波文庫の短編集くらいはささ〜っと読みはじめていたかもしれないが、ページを開く前の期待感とはやや違った感じがして結局放置してしまった気もする。

本棚に泉鏡花さんの文庫本一冊さえないところをみると、大学の図書館で書架から出して読もうとしていたのだろう、たぶん。

そんな中で、(著者と)三島由紀夫さんの対談中の話題に出た川端康成さんの「眠れる美女」は全然別。「読者を地獄へ連れて行く本」として優秀な頭脳の持ち主たるお二人が一致しているのにはニヤニヤが止まらん。なぜならこの「眠れる美女」は我がお気に入り本でもあるので。

それに「泉鏡花はホフマンに近い」ということでも、三島由紀夫&澁澤龍彦ご両人は意見の一致を見ている。そのホフマン(ドイツの作家)には蛇が出てくる小説(「黄金の壺」)がある。巳年の今年再読してみるのもオツですな。

なお、三島由紀夫さんが「スウェーデンボルグ」の名前を「天使」とともに2度言及しているのも気になってググってみると、講談社文芸文庫にスウェーデンボルグの著書「天界と地獄」が入っているのを見つけてしまった。場合によっては買っちゃいそう・・・。